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刑事弁護センター委員会

刑事弁護って何?

 刑事弁護とは、簡単にいうと、(1)不当や違法な手続きが行われないよう、(2)無実の人が罰せられないよう、(3)適切な処分がなされたり適切な刑が科されたりするよう、弁護士が被疑者や被告人のために行う色々な活動の総称です。

 なお、犯罪の疑いをかけられて警察官や検察官などからの捜査を受けている人を被疑者といい、捜査の結果、刑事裁判にかけられた被疑者を被告人といいます。

 (1)の刑事弁護の具体例としては、被疑者は逮捕され警察署の留置場などに身体を拘束されることがありますが、その手続きが不当や違法でないか目を光らせて、不当な点や違法な点があれば、裁判所に被疑者の身体拘束の取消しを申し立てたりすることなどがあります。

 (2)の刑事弁護の具体例としては、刑事裁判において、アリバイの存在など被告人が犯人であるとするとどうしても説明がつかない点があることを主張するなどし、被告人の無罪を徹底的に争うことなどがあります。

 (3)の刑事弁護の具体例としては、被疑者・被告人が自らの犯行と認めているような場合に、被害者に被害弁償を行うなどして、被疑者が刑事裁判にかけられずに済むよう検察官と交渉したり、刑事裁判にかけられたとしても、被告人に有利な事情を主張するなどして、過度に重い刑が科されないようにすることなどがあります。

刑事弁護センター委員会は何をしているの?

 刑事弁護センター委員会の活動は大きく二つに分けられます。一つは、(1)よりよい刑事弁護・刑事裁判制度の実現に向けた取組みで、もう一つは、(2)熊本県弁護士会会員の刑事弁護のスキルアップに向けた取組みです。

 (1)の一例としては、日本弁護士連合会や各地弁護士会の刑事弁護関係委員会と協力しながら、警察官や検察官などが被疑者を取り調べている状況は全て録音・録画されなければならないという制度の実現に向けて、議論などを行っています。

 また、(2)の一例としては、刑事弁護のスペシャリストとして全国的にも有名な弁護士を講師に招き、丸二日間にわたる研修を行うなど様々な研修を企画・実現するとともに、刑事弁護に有益な情報を「刑弁ニュース」として熊本県弁護士会会員に発信するなどの取組みを行っています。

最後に

 裁判員裁判も始まり、以前に比べ、刑事弁護・刑事裁判は市民の方々により身近になったのではないかと思います。

 刑事弁護センター委員会は、よりよい刑事弁護・刑事裁判制度の実現に向け、また、万一、市民の方々が被疑者・被告人になった場合に適切・適確な刑事弁護を提供できるよう、力を尽くしていきたいと思っています。