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遺言書を書くときの注意点(熊本日日新聞 2016年10月19日付)

2016.10.19
相続・遺言問題 相続・遺言問題

 Q 遺言は、最低限どのように作ればいいのでしょうか? 他の人に書いてもらったりワープロを使ったりしてもいいか、預貯金などの金融資産を渡すときの注意点を教えて下さい。また、長女にはこれまで十分に援助してきたので、遺産は全部長男にあげようと思っているのですが、もめないようにする工夫はありますか。

 A 遺言書は形式的には(1)日付(2)署名(3)押印-があればOKです。どんな紙でも構いません。ただし代筆やワープロは原則としてダメです。自筆証書遺言では、あくまでも遺言をする方が書く必要があります。どうしても自分で書くのが難しければ、公証役場で作成してもらう方法もあります。その場合、立会人が2人必要です。
 金融資産の遺言では(1)どの金融機関(支店名まで)(2)預金種別(3)誰に渡すのか-ということをはっきり書きましょう。あいまいだと手続き上、相続人全員の書類などが必要になってしまう恐れがあります。似たような名前の金融機関もあるので注意しましょう。もめないためには、相続財産の分け方だけでなく、長女に対して(1)いつごろ(2)何に(3)いくら援助したのか-といった事実を記載しておくとよいでしょう。
 相続の際にもめやすいのは、亡くなった方の生前に、誰がどれだけの財産をもらったかということです。長女さんの生前にもらった金額次第で、長女さんの取り分が変化しますので、これを書いておくことで、もめるリスクを減らしましょう。