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住民共有の私道、舗装したい(熊本日日新聞 2019年3月13日付)

2019.03.13
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 Q 自宅の土地と公道との間の私道を近隣住民と共有しています。その共有者の1人が、何年か前に家を出て連絡先が分かりません。砂利道の私道を舗装したいのですが、工事をしてもよいでしょうか。

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 A 一つのものを複数の人で共有している場合、どのような行為をするかによって同意が必要な範囲が異なるので、注意が必要です。
 道にできた穴をふさぐような行為であれば、共有物の保存にあたるため、各共有者の判断で行うことができます。また、共有物の管理については、共有者の過半数の同意が必要となります。
 一方、砂利道を新たに舗装することは、道の現状を大きく変える行為で共有物の変更にあたります。こうした場合は、共有者全員の同意が必要とされています。行方が分からない人がいるとしても、共有者である以上はその人の同意が必要です。
 今回のようなケースでは、まずは不動産の登記事項証明書に記載された住所を確認するなどして、行方を捜すことになります。どうしても見つからないときは、家庭裁判所に不在者財産管理人を選任してもらってください。不在者財産管理人は、行方が分からない人に代わってその財産を管理する権限を持つことになります。不在者財産管理人の同意があれば、舗装工事をすることができます。

弁護士 田上裕輝