損害への税金優遇は?(人吉新聞 2020年11月17日付)
2020.11.17
豪雨災害 豪雨災害
(お悩みごと)
水害で家屋や家財に損害を受けました。
税金の優遇措置はないのでしょうか?
(弁護士からの回答)
災害によって経済的損失を受けた場合,一定額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。
雑損控除で控除される所得金額は,災害による「損失額」などをもとに計算されます。そして,この「損失額」は、災害に遭う直前の資産の価額,つまり時価をもとに計算されます。しかし、被災者が一つひとつの資産(住宅や家財、車両など)の時価を計算するのは大変ですし,水害で家財全てが流された場合、どのような家財があったかさえわからないこともあります。
そこで、被災の程度が大きく、また個々の損失額の計算が困難な場合、「損失額の合理的な計算方法」という簡易な計算方法を使えることになっています。
たとえば、家財に被害を受けた30代の夫婦の場合、家財の評価額は800万円とされています。この金額に被害割合(全壊の場合は100%など)を掛けると「損失額」が算出されます。
住宅も,地域や構造(木造・鉄骨造等)などの区分により比較的簡易に「損失額」を計算できますので、「難しそう」と諦めずに検討してみてください。
サラリーマンなどの給与取得者も確定申告をすることで雑損控除を受けることができますし、3年間の繰越控除も認められています。
その他「災害減免法」の特例による所得税の軽減又は免除など様々な優遇制度がありますので,詳しくは専門家にご相談ください。
人吉・球磨法律相談センター
毎週金曜(祝日除く)午後1時から同4時 お問い合わせ・予約電話番号096-325-0009
水害で家屋や家財に損害を受けました。
税金の優遇措置はないのでしょうか?
(弁護士からの回答)
災害によって経済的損失を受けた場合,一定額の所得控除を受けることができます。これを雑損控除といいます。
雑損控除で控除される所得金額は,災害による「損失額」などをもとに計算されます。そして,この「損失額」は、災害に遭う直前の資産の価額,つまり時価をもとに計算されます。しかし、被災者が一つひとつの資産(住宅や家財、車両など)の時価を計算するのは大変ですし,水害で家財全てが流された場合、どのような家財があったかさえわからないこともあります。
そこで、被災の程度が大きく、また個々の損失額の計算が困難な場合、「損失額の合理的な計算方法」という簡易な計算方法を使えることになっています。
たとえば、家財に被害を受けた30代の夫婦の場合、家財の評価額は800万円とされています。この金額に被害割合(全壊の場合は100%など)を掛けると「損失額」が算出されます。
住宅も,地域や構造(木造・鉄骨造等)などの区分により比較的簡易に「損失額」を計算できますので、「難しそう」と諦めずに検討してみてください。
サラリーマンなどの給与取得者も確定申告をすることで雑損控除を受けることができますし、3年間の繰越控除も認められています。
その他「災害減免法」の特例による所得税の軽減又は免除など様々な優遇制度がありますので,詳しくは専門家にご相談ください。
弁護士 伊藤 英範
人吉・球磨法律相談センター
毎週金曜(祝日除く)午後1時から同4時 お問い合わせ・予約電話番号096-325-0009