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家を公費解体するには?(人吉新聞 2020年12月1日付)

2020.12.01
豪雨災害 豪雨災害
(お悩みごと)
自宅を解体し、家を建て直そうと思っています。公費で解体してもらえるのでしょうか?

(弁護士からの回答)
 「公費解体」とは、被災家屋等について、市町村が所有者の申請に基づいて、無償で解体と撤去をする制度です。令和2年7月豪雨災害に関しては、り災証明書で「全壊」「大規模半壊」「半壊」と認定された家屋が公費解体の対象となります。なお、公費解体は、被災家屋全体の解体を対象としており、家屋の一部解体は対象となりません。他方で、家屋以外であっても公費解体の対象となる場合があり、例えば、人吉市では、被災証明書で「全壊」「大規模半壊」「半壊」と判定された倉庫・納屋等や、同様の判定をされた個人、中小企業及び公益法人等の事務所等も対象となります。
 また、公費解体とは別に、既に自費で被災家屋等の解体と撤去を行った場合に市町村が費用を償還する「自費解体」という制度があります。ただし、自費解体費用の全額が償還されるとは限りませんので、注意を要します。
 公費解体、自費解体を行うためには市町村に申請する必要があり、申請期限が各市町村によって定められています。例えば、人吉市の場合、公費解体の申請期限が令和3年1月29日、自費解体の申請期限が令和2年12月28日となっています。これよりも早い時期に申請期限が到来する市町村もありますので、ご注意下さい。
 最後に、自宅を解体することは大切な思い出も同時に失ってしまうかも知れませんので、慎重にご判断ください。
弁護士 吉見仁宏


人吉・球磨法律相談センター
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