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借家の被災家財は?(人吉新聞 令和2年10月16日付)

2020.10.16
豪雨災害 豪雨災害
(お悩みごと)
 借家が浸水し,家財が全部だめになりました。保険で何とかならないでしょうか?

(弁護士からの回答)
 借家の場合,建物の火災保険は家主が加入しているのが一般的です。しかし,家主が加入している火災保険では借家人が所有する家財まで補償の対象になるわけではありません。
 そこで,このような借家人の家財に対する補償を目的とした保険として「家財保険」があります。これは,借家人の家財が火災や落雷によってだめになってしまった場合にその補償をおこなうためのものですが,この家財保険が今回のような浸水による補償を対象にしていることもあります。そこで,浸水も補償の対象としている家財保険に加入されている場合には,今回のようなケースでも補償を受けることができます。
 他方,家財保険の契約で浸水の補償を対象から外している場合は保険の適用外ということになってしまいますので,まずは加入中の保険の約款をご確認下さい。また,約款がお手元にない場合でも,保険会社のホームページやお客様センターで補償内容を確認することが可能です。
 なお,家を借りる際に家主から「借家人賠償責任保険」への加入を求められた方もおられるかもしれません。これは,通常,家財保険に付帯するものですので,借家人賠償責任保険に加入している場合,家財の補償も契約内容になっていることが一般的です。万が一,家財保険に加入した記憶がないという場合でも,あらためて家を借りた際の書類を確認することをお勧めします。
弁護士 高野大樹


人吉・球磨法律相談センター
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