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突然の解雇予告(熊本日日新聞 2014年2月1日付)

2014.02.01
労働問題 労働問題

Q 私は正社員として3年間ほど会社勤めをしています。社長から「勤務態度が不真面目で周りの皆が困っている。営業成績も良くない。1ヶ月後にやめてもらう」と突然言われました。会社と争う方法はないでしょうか。

A 昨年、解雇規制緩和の議論もありましたが、今のところ導入には至っていません。現状では雇用主が労働者を解雇することは簡単ではありません。1ヶ月前に解雇予告すれば、あるいは解雇予告手当を支給すれば、自由に解雇できるというわけではありません。
 解雇には合理的理由と社会通念上相当であることが必要とされ、それらが認められない場合には無効となります。
 合理的理由や社会的相当性が認められなければ、解雇の無効を主張して、従業員としての地位の確認を求めていくことになります。この際、争っている間の賃金も併せて請求できます。復職を求めずに、金銭的な解決を求めることも考えられます。
 具体的な方法は、(1)会社との交渉(2)労働局の個別労働紛争のあっせん(3)裁判所の民事調停-があります。いずれも会社と労働者の合意による解決です。
 合意できない場合は、(4)裁判所の労働審判(5)訴訟-が考えられます。これらでは労働審判員や裁判所といった第三者に判断してもらうことになります。
 どのような方法が適しているかは事案によるので、近くの専門家にご相談ください。

弁護士 髙瀬 真哉