交通事故で後遺障害(熊本日日新聞 2019年11月6日付)
2019.11.06
交通事故 交通事故
Q 交通事故で右足太ももの付け根を骨折しました。右足を動かしにくくなってしまったのですが、賠償を受けることができますか?
A 交通事故でけがをすると、障害が残ってしまうことがあります。そうした場合、自賠責保険が定める後遺障害の等級に応じて、障害が残ることで生じる将来の不都合や精神的苦痛への慰謝料、今後の就労に支障をきたす逸失利益などの賠償を受けることができます。
後遺障害については、障害の等級を適正に獲得することが何より重要です。被害者が負った障害の内容を踏まえた上で、主治医への聞き取り、資料収集などの調査を行って、適正に後遺障害の等級が認定されなければなりません。
後遺障害の認定申請では、一部の行政書士も「交通事故専門」を掲げて営業しています。ただ、加害者側の保険会社との交渉や必要な調査などを、被害者側の代理人として手伝うことができるのは弁護士に限られています。弁護士であれば、被害者が治療を受けている段階から、後遺障害の認定申請や交渉、裁判に至るまで、総合的にサポートすることができます。
費用については、損害保険会社の車両保険などに付与された「弁護士費用特約」を活用してください。特約内容にもよりますが、弁護士報酬や医療調査費用なども保険会社に負担してもらえる場合があります。必要な検査などもあるので、交通事故に遭って後遺障害が残りそうな場合には、治療中に一度、弁護士に相談してみてください。
弁護士 岡井将洋