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保証契約書に「極度額」(熊本日日新聞 2020年05月20日付)

2020.05.20
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 Q 建物を貸す予定です。借主の連帯保証人との間で交わす契約書に「極度額」を記載しておかないと、保証契約が無効になると聞きました。どういうことでしょうか。

 A 建物の借主の連帯保証人は、貸主に対して(1)借主が支払いを怠った家賃および遅延損害金(2)借主が故意または過失により建物を壊したり傷つけたりしたときの損害賠償金(3)その他、借主の貸主に対する義務違反について責任を負います。これまでは連帯保証人が責任を負う金額は借主と同額で、上限がありませんでした。従って貸主に支払うべき金額が高額となり、経済的な苦境に陥ることも少なくありませんでした。
 4月1日施行の民法改正により、保証契約書に極度額、つまり連帯保証人が借主に代わって貸主に支払うべき限度額を記載することが義務づけられ、極度額の記載がない場合は、保証契約が無効になるとされました(民法465条の2)。保証人はあらかじめ自らが負担すべき保証限度額が明確になり、保証人になる際の重要な判断材料となります。
 契約書への記載で注意したいのは、確定した極度額を表示しないと無効になる恐れがあることです。例えば、極度額を「賃料10カ月分相当額」と表示すると、賃料の値上げがあった際に「契約時点で極度額が確定しておらず無効」とみなされる可能性もあります。従ってこの場合、賃料が月額10万円であれば、極度額を100万円と確定額で表示した方がよいと思います。

弁護士 益田敬二郎