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貸したお金、差し押さえ(熊本日日新聞 2021年10月13日付)

2021.10.13
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 Q 知人にお金を貸し、約束の返済日を過ぎたので、何度も返済をお願いしているのですが、返してもらえません。借用書もあるので、差し押さえをしたいと思っているのですが、どうしたらいいでしょうか。

 A 差し押さえなどの強制執行をするためには、あなたが相手方に対して請求する権利に法的な「執行力」がなければなりません。「執行力」を得るには、借用書を書いてもらっていればそれでよいというものではなく、通常は裁判所を利用した手続きを経る必要があります。裁判を起こして判決が出ていたり、和解が成立していたりすることなどが求められます。ただし、裁判所を利用していなくても、借用書を「公正証書」という形で残していれば、強制執行ができる場合もあります。
 強制執行ができる場合には、どの財産に強制執行するのか、相手方の財産を把握する必要があります。勤め先が分かっていれば給料の差し押さえができますし、預貯金口座が分かっていれば、その口座の残高を差し押さえられます。不動産が分かっていれば、その不動産を競売にかけるなどの方法もあります。
 相手方の財産が不明ならば、まずは調べる必要があります。ただし、年金受給権など法律上差し押さえが禁止されている財産もあります。給料も全額の差し押さえは基本的に禁止されているなど、制限もあります。
 どのような手続きが必要なのか、どの財産に強制執行すべきなのか、または、財産をどうやって調べればよいのかなど、強制執行について分からないときは、弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士 山口和哉