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コロナ禍の詐欺(熊本日日新聞 2022年2月9日付)

2022.02.09
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 Q 今度はオミクロン株が猛威を振るっていますが、コロナ禍では、騒ぎに便乗した「詐欺」や「悪質商法」の被害があると聞きます。どんな手口があり、だまされないためにどんなことに注意すればよいのでしょうか。

 A 主なものとして「ワクチン接種詐欺・定額給付金詐欺」「ワクチン社債など投資詐欺」「魚介類産地支援詐欺」等があります。
 「ワクチン接種詐欺・特別定額給付詐欺」は、コロナワクチン接種の予約サイトを案内したり、存在しない定額給付金を総務省が交付するというメールを送ったりして、氏名など個人情報を記入させます。その後、クレジットカードの情報なども入力させてお金をだまし取る手口です。
 「ワクチン社債など投資詐欺」は、実在する証券会社名で新ワクチンを開発した製薬会社の社債に関する書類を送付。断っても、別の証券会社名で同じことを繰り返し、「今投資すれば、あとで社債を高く買い取ります」などと誘って投資させるものです。
 最後に「魚介類産地支援詐欺」は、産地で観光客が減少し、経営が苦しいので助けてほしいと言って魚介類を購入させ、先に入金をさせるものです。これら以外にも、宅配業者や慈善団体などに成り済まし偽サイトへ誘導、注文した覚えのない商品の送り付け、通販詐欺などがあります。
 いずれについても、対策は(1)クレジットカードやマイナンバーカードの情報などを提供させる話には乗らない(2)提案してきた業者が実在するのか、いま一度確認する(3)お金の振り込みが必要な事柄が含まれている場合は、一度疑ってみる(4)取り扱いに迷ったら、消費者ホットライン(188番)や弁護士などに相談する-などです。大切なお金をだまし取られないよう、気を付けましょう。

弁護士 北里敏明