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ドローンの法規制(熊本日日新聞 2022年07月27日付)

2022.07.27
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 Q 最近ドローンなどの「無人航空機」で撮影した画像をよく見かけますが、無人航空機に対する法規制は、どうなっていますか。

 A 近年、ラジコン機や農薬散布用のヘリコプターなど、遠隔操作で飛行させる無人航空機が登場しました。橋や道路などのインフラの点検、災害時の被害状況確認などさまざまな分野で活用され、過疎地や離島への配送など新しい取り組みも計画されています。
 無人航空機を安全に飛行させるために航空法が改正され、6月から登録制度が始まり、登録していない無人航空機は使えなくなりました。現時点では民間資格となっていますが、無人航空機の操縦技能を認証する制度も設けられています。
 さらに、航空法や小型無人機等飛行禁止法により、空港周辺、地上150メートルより上空、人口集中地区、国の重要施設周辺の飛行は禁止されています。これらの場所で飛行する際は、国土交通大臣や都道府県公安委員会の許可が必要です。
 県内でも、自衛隊駐屯地や県民運動公園などの都市公園は、飛行禁止の対象に指定されています。重要文化財を含む神社や仏閣が、敷地上空での無人航空機の飛行を禁止している場合もあり、注意が必要です。
 飛行方法に関しては、飲酒時の操縦や、夜間や目視外での飛行、催し場所での飛行をしないことなどのルールが定められています。飛行させる時は、法令の順守はもちろん、機体の整備点検を実施するとともに、保険に加入しておくことも忘れてはなりません。

弁護士 森 德和