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夫婦で住宅ローン、注意点は(熊本日日新聞 2022年9月21日付)

2022.09.21
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Q このたび、結婚することになりました。夫婦で住宅ローンを組んで新築物件を購入しようと思いますが、デメリットはありますか。

 A まず、婚姻中に子どもができて産休や育休を取得した場合、給料が減ることがあります。夫婦2人の所得で住宅ローンを組んでしまうと、収入の減少などが生じた場合に、支払いができなくなってしまうリスクがあります。
 夫婦で住宅ローンを組む際は、2人の収入を基にした支払額を想定しています。このため、離婚後にどちらかがローンを引き継いだとしても、自分の給料だけでは支払いを続けられず、家を手放さなければならなくなってしまうリスクがあります。
 住宅を売却したとして、売却代金で住宅ローン全額を支払える形になれば良いのですが、ローンを組んで間もない時に離婚の話になった場合、ローン総額より低い金額でしか家を売れないことも多いです。もし、住宅ローンとして借金が大きく残ってしまった場合、破産の申し立てなどをしなければならないケースに陥ってしまうこともあります。
 仮に、夫婦の片方が住宅を引き取るとともに、ローンも引き取って支払っていく場合には、紛争防止の観点から、引き取らなかった方は、債務者から抜けたことを確認してから離婚をした方が良いでしょう。
 悩ましい時は、弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士 大林真悟