「おひとりさま」老後が心配(熊本日日新聞 2025年8月13日付)
2025.08.13
成年後見 成年後見
Q 「おひとりさま」で、老後のことが心配です。亡くなった後、葬儀をしてくれる人もいません。どうしたらよいでしょう。
A 「おひとりさま」で身寄りがない方が認知症になると、いろいろな契約や手続きをするのに、第三者のサポートが必要となる場面があります。そのようなとき、現在一般的なのは法定後見です。認知症などになった後に、家庭裁判所に申し立て、後見人等を選任してもらう制度です。
しかし、法定後見の場合は、後見人等は認知症になった後で初めてご本人と関わるため、人となりや考え、人間関係などを把握することが難しい場合があり、いろいろなことを決めるときに、ご本人の意思が分からないこともあります。
身寄りのない方の場合、ご本人の死後、後見人等が火葬や納骨を行うことがありますが、宗教的な儀式をすることはできません。
そこで、認知症になる前に、サポートしてもらう人を決めておく任意後見を利用することをお勧めします。任意後見の場合は、認知症になる前からご本人と関わるため、ご本人が希望していた生活や療養看護、財産管理を、法定後見よりも実現してもらいやすいのです。
任意後見は、公正証書による契約で行います。同時に、死後事務委任契約や遺言書の作成をすることが多いです。任意後見契約で、生きている間どのようなサポートをしてもらいたいか決めておき、死後事務委任契約で、死後、誰に連絡してほしいか、どのような葬儀をしてもらいたいかなど、決めておくことができます。
弁護士 福永紗織


