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落雷事故防止、指導者の対策は(熊本日日新聞 2025年9月24日付)

2025.09.24
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 Q 私は、サッカーのクラブチームの指導者をしていますが、落雷事故を防止するために、どのような対策を取ればよいですか。

 A 毎年平均約20人が落雷の被害に遭っており、そのうち13人ほどが死亡しています。昨年4月には、熊本県の公立学校のサッカー部員が、今年4月には奈良県の私立学校のサッカー部員が被害に遭っています。
 サッカーの試合中の落雷事故に関して、裁判所が、引率していた教諭に落雷事故発生の危険が迫っていることを予見すべき注意義務の違反があったと判断したケースがあります(土佐高校落雷事故訴訟)。
 相談者は、クラブチームに属するようですが、今年6月に熊本県教育長が出した通知「落雷事故の再発防止について」が参考になると思います。
 通知は、野外活動に携わる指導者に対し、落雷の危険性を認識し、事前に気象情報を確認するとともに、落雷情報により落雷の危険性があるときは、ためらうことなく野外活動を停止し、子どもたちを安全な建物に避難させるよう求めています。
 先に紹介した判例には、「落雷は雨の降り出す前や小やみのときにも多いことが分かっています。遠くで雷鳴が聞こえたら、すぐに避難し、雨がやんでもすぐに屋外に出ないことが大切です」と書かれた気象庁職員の著書が引用されています。
 気象情報に関しては、雷注意報の発令のほか、「雷ナウキャスト」という情報サイトの活用が有効です。
 避難するときは、堅固な建物や自動車の中が安全です。高い木の下で雨宿りすると、木に落ちた雷が人体に飛び移る側雷被害に遭う可能性があり、危険です。

弁護士 森德和