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養育費確保、必要な手続きは(熊本日日新聞 2026年3月11日付)

2026.03.11
離婚・家庭問題 離婚・家庭問題

 Q 離婚時の調停で子どもの養育費を支払う取り決めをしたのに、相手が支払ってくれません。相手の給料を差し押さえたいのですが、転職したため勤務先が分かりません。養育費を確保するために、どのような手続きを利用できますか。

 A 裁判所を通じて相手を呼び出し、どのような財産を持っているか(誰から給料が支払われているかなど)について述べさせる「財産開示手続き」を利用することが考えられます。
 正当な理由なく応じない場合は、6カ月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金に処せられます。また裁判所が、市区町村や日本年金機構などに対し、相手の勤務先に関する情報を提供するよう命じる、「第三者からの情報取得手続き」を利用することも考えられます。
 20265月までに施行予定の民法等改正法は、手続きを容易にするため、養育費に関する財産開示手続きの申し立てがあった場合は、開示された給与債権に対する差し押さえ命令の申し立てがあったものとみなし、相手が給与情報を明らかにしなかった場合は、裁判所は市町村に対して給与情報の提供を命じることとされました。すなわち、改正法施行後は、1回の申し立てで財産開示、第三者からの情報取得、差し押さえという一連の手続きを申請できるようになります。
 このように従来は諦めていた差し押さえが行いやすくなり、今後は養育費の取り決めの実効性が向上していくものと期待されます。

弁護士 林真希