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契約トラブル防ぐには (熊本日日新聞 2015年06月03日付)

2015.06.03
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 Q この前、ある講座を申し込んだ後、キャンセルしようと思いましたが、キャンセル料が非常に高くて困りました。行政の窓口に相談して事なきを得ましたが、このようなことを未然に防ぐことはできないでしょうか。

 A 「適格消費者団体」をご存じですか。適格消費者団体は、このようなトラブルを未然に防ぐため、消費者の皆さんからの「契約や解約に関する被害情報」を受け付けています。
 この情報は、過去のデータなどをもとに分析・検討され、不当な契約内容や勧誘行為が判明した場合は、事業者に対してやめるよう申し入れなどを行います。事業者が従わなければ、裁判で請求(差し止め請求訴訟)できます。適格消費者団体は、この請求をする資格を持つ唯一の団体でもあります。
 こうした1人の消費者からの情報提供が、適格消費者団体を通じて、消費者全体の契約内容の適正化や、被害の未然防止につながります。県内でも昨年12月、総理大臣の認定を受けた適格消費者団体が誕生しました。全国で12番目の団体です。
 消費者の皆さんが事業者との契約で「変だな」「納得がいかない」と感じたら、適格消費者団体「NPO法人消費者支援ネットくまもと」=TEL096(356)3110=に情報提供されますと、被害の未然防止に役立ちます。もちろん秘密は厳守されます。

                                   弁護士 青山定聖