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レジ金額合わず弁償求められた(熊本日日新聞 2016年6月29日付)

2016.06.29
労働問題 労働問題

 Q コンビニのアルバイトでレジ打ちをしているのですが、店長からレジと現金の計算が合わず現金が5千円足りないと指摘され、私に弁償するよう求められました。私は、自腹で弁償しなくてはならないのでしょうか。

 A このようなレジの違算について、アルバイトなど従業員に弁償させる例がよくあります。しかし、人間であれば一定のミスは避けられませんし、お店はアルバイトを使うことで利益を得ているのですから、通常の人が誤って起こす程度の金額の不一致であれば、弁償する義務はないといえます。
 これに対して現金が不足する回数があまりにも多かったり、金額があまりにも高かったりする場合は、通常の人が誤って起こす程度を超えているとされ、弁償を求められる場合がありえます。しかし、あきらめてはいけません。ミスが起こる原因はさまざまで、そのアルバイトだけの責任にできないことが多いからです。
 例えば店側のレジ事務の研修が十分でなかったり、違算が起こらないようにするシステムが採用されていないケースが考えられます。また、防犯カメラが設置されておらず、他にレジに触れた者がいる可能性もあります。このように店側の管理体制に問題があれば、弁償の義務までは負わないことがあります。
 このような問題は一人で悩まずに、弁護士など専門家の無料労働相談を利用しましょう。
                           弁護士 中島潤史